密教法具

大賀蓮
阿弥陀経の中に、その香りを「微妙香潔(みみょうこうけつ)」 と謳われるハスが私は好きである。

京都の左京区に、蓮にかけては第一人者として有名なご住職がいらっしゃる。
境内に所狭しと並べられる睡蓮鉢には、季節ともなれば丹精されたハスが尊い姿を見せる。
厳格なことでもに知られているご人なのだが、「今年のハスは如何ですか?」と尋ねると、慈悲深い満面の笑みをたたえて、「早くも一輪咲きました。」とお答えになった、初夏の思い出がある。


[密教法具の配置]
金剛盤に金剛鈴と金剛杵 金剛鈴(こんごうれい)五鈷鈴(ごこれい))⇒真中
金剛杵(こんごうしょ)独鈷杵(どっこしょ))⇒左
金剛杵(三鈷杵(さんこしょ))⇒右
金剛杵(五鈷杵(ごこしょ))⇒手前
金剛盤(こんごうばん)⇒下
密教法具の配置写真
手前中央礼盤(らいばん)の右に磬
左に香爐台を配す

香爐台の配置写真
左写真右から
塗香器(ずこうき)
散杖
(さんじょう)
灑水器(しゃすいき)
香盒(こうごう)
柄香炉(えごうろ)
塗香器
(ずこうき)
灑水器よりやや小さく、栴檀(せんだん)(白檀科の常緑樹)を粉にした物が入っている。
身体に塗るための沈香。灑水器と共に「二器」と呼ばれる。
灑水器・酒水器
(しゃすいき)
香水を灑いで心身のけがれを除き、また道場や供具を浄めることを灑水といい、その香水を入れる鋳銅製の容器。
散杖灑水杖
(さんじょう)
(しゃすいじょう)
灑水器に入れた灑水(香水)を散灑するのに用いる小さい杖木。
インドでは芽草を束ねたものか、楊柳枝を用いたようであるが、わが国では梅枝を用いる。
柄香炉
(えごうろ)
手炉とも言う。仏、菩薩を礼拝する時に用いる香炉で、運びやすくするため置き香炉に20〜30cmの柄をつけたもの。
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